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弁護士コラム
Column

冤罪File

2012年10月02日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 永井 康之

弁護士の永井です。

 

ぼくは以前から、冤罪Fileという雑誌を読んでいます。ちょうど先週末に、注文していたNo.17が届きました。冤罪Fileという雑誌は、季刊で年に数冊だけ出ている雑誌ですが、冤罪事件を丁寧に調べて、真面目に取り上げているめずらしい雑誌です。

その雑誌で、いよいよ次号から、ほくも再審弁護団の一員として活動している本庄事件が取り上げられることになっています。

 

本庄事件は、今から10年以上も前に、埼玉県本庄市で起きたトリカブトによる保険金殺人事件です。新聞やテレビを大いに賑わした事件なので、ご存じの方も多いと思います。主犯とされた八木茂さんは、被害者がトリカブトによって死んだという明確な証拠はなく、一方で、溺死によって死んだと疑うに十分な証拠があるにもかかわらず、トリカブト殺人で有罪となって、死刑判決を下されてしまいました。そのため、現在は判決の不当性を争って再審請求をしています。

 

冤罪File No.17の末尾の次号予告には、「埼玉本庄保険金殺人事件 驚くほど荒唐無稽だった確定判決のストーリー! トリカブト死因説の矛盾を実証実験により徹底検証!」と書かれています。次号の発売は、来年の1月28日になるようです。

興味がある方はぜひご欄ください。

早期解決と労働審判

2012年09月20日
名古屋新瑞橋事務所 弁護士 森田 祥玄

「労働基準監督署に相談に行ったら、労働審判をすすめられた」という労働者側からの相談も、「従業員から労働審判を申し立てられた」という会社側からの相談も、増えています。

以前は労働紛争の法的な解決手段は訴訟が大半でしたが、労働審判制度ができてからは、労働審判を選択する人が増えています。

今では、いきなり訴訟を提起する人よりも、まずは労働審判での話し合いを選択する人の方が多く、労働審判制度がわれわれ弁護士にとっても主流な解決手段となってきました。

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司法制度改革の議論をするときに、「労働審判制度は成功している」という評価をする専門家も多く、私自身も以前の訴訟に比べてとてもいい制度であると感じています。

労働審判のメリットは、解決が早いという点です。

訴訟を提起した場合、おおむね一年前後はかかります。

しかし労働審判ではおおむね2か月〜3ヶ月程度で決着がつきます。

なぜ労働審判は解決が早いのか。

これは裁判所の努力によるものだと思います。

他の分野の訴訟では、訴訟を提起するとおおむね1月半後に第1回の裁判の日程が入り、その1か月後に相手方の反論が提出され、数か月かけて証拠収集が行われ・・・と、あっという間に半年から1年ほど経過します。

ところが労働審判では、1回目の話し合いの前に、多くの資料の提出を裁判所から要請されます。

まだ申立をする労働者側の場合ある程度覚悟と準備ができているのですが、申立をされた会社側の場合、資料を準備するのにとても苦労します。

他の訴訟では弁護士が「申し訳ないですが間に合いません」と伝えると裁判所は、「それでは、その次の回までには必ず準備をお願いします」と答えてくれることも多いのです。

しかし労働審判の場合はそうはいきません。

あくまでも名古屋地方裁判所の運用ではありますが、裁判所から「どうにか間に合わせてください」「なんとかコピーを提出してください」と、急かされます。

また、指定された日が都合が悪く出席できないと連絡しても、「なんとか都合をつけてください」と粘り強く交渉されます。

他の類型と違う運用なので、弁護士からの戸惑いと反論もあったことかと思いますが、裁判所の地道な努力・督促により、今では多くの弁護士が「労働審判とはそういうものだ」という前提で、夜な夜な資料を収集し、依頼者の陳述書を作成し、争点に対する主張を作成しています。

実際にも、第1回の話し合いである程度裁判所(審判官・審判員)は考え(心証)を固めます。

われわれ弁護士も第1回前にできる限り多くの資料を提出し、依頼者の正当性を裁判所に伝える必要があります。

やれやれようやく書面を提出できたと思ったら、数日後に相手方の反論が提出されることがあります。それに対しては、やはり再反論をしておく必要もあります。

弁護士にとってはつらい制度なのですが、しかし利用者にとっては優れた運用となっています。

 

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解雇や雇止めなど、労働契約を終了させられた事案は、特に労働審判に向いています。

解雇された労働者は、複雑な心境です。

職場復帰できなければ生活が困窮する一方、一度解雇されてしまった会社に再度復帰することに対する心理的な抵抗もあります。

訴訟を提起し「解雇は無効だ。労働者としての地位がある」という判決を取得しても、現実に戻ることは困難な場合もあります。

そのような複雑な心理状態も考慮して解決案を提示することもできますので、その点では普通の訴訟よりも優れています。

多数人の残業代請求、労災事件については、ち密な審理が必要となるなどの理由で、裁判所が「労働審判に適さない」(いわゆる24条終了)と判断をすることもあります。

但し、労働者側・会社側双方が話し合いに応じる姿勢を示した場合は、一応労働審判手続は行い意見を聞くというステップを踏むこともあります。

行政の相談コーナーなどのパンフレットには、訴訟や仮地位仮処分については説明はなくても、労働審判の説明は書いてあります。

そのこともあってか、近年労働審判の相談をされるかたが非常に増えています。 一度弁護士にご相談ください。

「遺産分割について」

2012年09月03日
津島事務所 弁護士 南 義隆

当事務所で,高齢者チームのチーム長をしております弁護士の南善隆です。

当事務所は,従来,交通事故や破産等様々な法分野について,弁護士間の知識及び経験を共有する観点から,弁護士でチームを構成し,所内研修や書式改訂作業を行い,実際の実務処理に役立てて参りました。

昨今,高齢者社会を迎え,より複雑化する高齢者案件についての知識や経験を弁護士間で共有し,実務処理にフィードバックするため,昨年より高齢者チームを立ち上げ,今まで以上に高齢者案件に特に力を入れております。

10月より新たに,弁護士,税理士,司法書士の3士業に同時に相談できる「高齢者案件専用相談窓口」を開設予定ですので,是非ご利用下さい。

高齢者案件は,相続税の申告や不動産の登記が関わる場面が多いため,弁護士だけでなく,税理士や司法書士に相談・依頼しなければならないケースがあります。そのような場合,本来個別に相談に行かなければならないところ,当事務所では3士業に同時に面談し相談できる窓口をもうけることで,相談者様及び依頼者様の物理的・時間的・精神的負担軽減を図りたいと考え,上記窓口を開設することといたしました。

さて,今回は,高齢者案件の中でもポピュラーな遺産分割案件の概要についてお話させていただきます。

遺言書がない場合,遺産は法定相続分通りに相続人間で分割されるのが原則ですが,一部の相続人により生前に引き出されているケースや,一部の相続人のみに多額の生前贈与がされている,特別に寄与した相続人がいるなど,法定相続分通りに分割した場合に相続人間で不公平となるケースがあります。

また,遺言書があっても,遺留分に配慮しない遺言書の場合には紛争が生じる可能性があります。

名古屋では,遺産分割案件は,名古屋家庭裁判所の遺産分割センターにおいて専属的に取り扱われております。

1 遺産分割の基準時

Q,「父が亡くなって,今ある預金を法定相続分通り兄弟で分けようと思いますが,弟が生前に勝手に引き出している預金が随分あるようです。生前の引き出し分も含めて遺産分割調停で解決できるのでしょうか」

A,遺産分割は,現在ある遺産を分ける手続きですので,「相続開始時」(被相続人が亡くなった時)ではなく,現在=遺産分割時の遺産を分けるに過ぎません。

よって,生前に引き出し分がある場合,それが生前贈与であれば特別受益の問題として遺産分割で考慮が可能ですが,無断で引き出した場合などは被相続人の当該相続人に対する不当利得や不法行為に基づく損害賠償請求権として,最終的に民事訴訟手続で処理されるべき問題となります。

要するに,今ある遺産は遺産分割調停事件(名古屋家庭裁判所で行われます)で解決を図るのに対し,過去の引き出し分については民事訴訟事件(訴額によりますが,一般的には名古屋地方裁判所で行われます)で解決を図ることになります。それぞれ別の手続きで解決を図らなければならないのは,依頼者様にとっても負担のかかることなので注意が必要です。

もっとも,遺産分割調停事件は話し合いの手続きですので,当事者間で生前の引き出し行為分も含めて調停における話し合いで解決できるケースもあります。

2 寄与分の主張の難しさ

Q,「兄弟の中で私だけが親が入所していた施設に毎日お見舞いに行き,施設の様々な手続きをしてきました。これは寄与分として考慮されないでしょうか」「私は,親の事業を引き継ぎ出資しましたが,これは寄与分として考慮されないでしょうか」

A,特別受益(生前に一部の相続人のみが遺産から利益を受けている場合)は,お金の流れが立証可能であれば,遺産分割調停においても考慮されます。

しかし,寄与分については,「特別の寄与」と評価できる寄与行為があり,それと,被相続人の財産の維持又は増加との間に因果関係が必要となりますので,実際の遺産分割事件で大幅に考慮されるのは難しいものとなっています。

寄与分の主張は,上記質問のように「療養看護型」と「事業関与型」に大別されますが,療養看護型については,まず「特別の寄与」と評価できるかが大きな問題となります。夫婦や直系親族間では扶助・扶養義務がありますので,それを超える程度の「特別な」寄与でなければ,寄与分として考慮されるものとはなりません。自宅介護を数十年間行った場合と,施設に入所し,週に1回程度お見舞いに行ったに過ぎない場合とでは,寄与分として評価されるかで決定的に異なってきます。被相続人の当時の病状やどのような療養看護を要したかが重要な指標となってきます。

次に,親の事業に出資した場合についてですが,被相続人と被相続人の営む会社とでは,法律上別人格ですので,直ちに因果関係は認められないということになります。

寄与分については,まさにケースバイケースの判断が必要となり,主張立証の難しい分野ですので,一度専門家に相談されることをお勧めします。

研修生の受け入れ

2012年08月31日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 西村 信俊

当事務所の採用事務を担当しております,弁護士の西村信俊です。

 

さて,今回は「研修生」についての話題です。大企業や地方自治体などでは,様々な研修生の受け入れをしているようですね。当事務所で採用担当をしている私は,研修生の採用にも深く関わっておりますので,ニュース等で紹介されるユニークな研修制度には常に関心を抱いています。もちろん,当事務所も,たくさんの研修生を受け入れています。

 

司法試験に合格してから弁護士資格を取得するまでの間の研修生を「司法修習生」といいます。当事務所は,毎年,2名の司法修習生を受け入れています。

 

法科大学院の授業の一環として体験的に法律事務所を訪問する研修生を「エクスターンシップ生」といいます。当事務所は,毎年,2名のエクスターンシップ生を受け入れています。

 

法科大学院の在学生または卒業生の身分を有し夏期の自由時間を利用して法律事務所で勉強する研修生を「サマークラーク」といいます。当事務所は,今年,5名のサマークラークを受け入れました。

 

法律事務所にとって最も重要な使命は,言うまでもなく,ご依頼人様のために事件を解決することです。しかし,法律事務所には「公器」としての働きも期待されているので,個別の事件を解決しただけでは,法律事務所としての社会的責務を十分果たしたとはいえないのかもしれません。

 

当事務所は,弁護士の後進育成に積極的に参加することを通じて,社会に貢献していきたいと考えています。たしかに,弁護士業務の合間を縫って研修生を受け入れることは,労力の面でも費用の面でも決して小さい負担ではありません。しかし,当事務所は,後進育成は弁護士という職業に本来的に課せられた重要な使命であると考えています。

 

昨今,弁護士の就職事情は非常に厳しいものとなっています。そのため,若手弁護士や弁護士になろうとする学生にとって,OJT(オンザジョブトレーニング/実務の現場で行われる職業訓練)の機会を確保することは,ますます重要なものとなってきています。当事務所が彼らにOJTの機会を与えることにより,弁護士全体に対する社会の信頼が高まるのであれば,当事務所にとってそれに勝る喜びはありません。

 

当事務所は,常に,社会から必要とされる法律事務所でありたいと考えています。

相続放棄

2012年07月03日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 森下 達

最近相続放棄に関する相談を何件か受けましたので,よくある相談例についてお話しさせていただきます。

相談例1

「先日夫が亡くなって遺品を整理していたら,金融機関からの借入金が3000万円ほどあることが判明しました。夫の預金は,ほとんどありません。不動産も持っていません。夫の借金は私が返していかなければならないのでしょうか。」

相続人は,相続開始の時から,被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します(民法896条)。一切の権利義務とは,プラスの財産(上記の例では預金)だけでなくマイナスの財産(上記の例では借入金)も含みます。そして,被相続人の配偶者は常に相続人となります(民法890条)。
そのため,上記相談例での相談者は,原則として,相続人となり,3000万円の借入金についても相続することになります(これを単純承認といいます)。
しかし,家庭裁判所において相続放棄という手続きをとれば,被相続人のプラスの財産を相続することはできなくなりますが,マイナスの財産についても相続を回避することができます(民法938条・939条)。

相談例2

「相続放棄をしたら私の手元に残るお金が一切なくなってしまうのですが,何とかならないでしょうか。夫の生命保険や死亡退職金ももらえないのでしょうか。」

相続放棄は相続人となることを回避する手続きですので,相続とは関係のない財産(被相続人の遺産に含まれない財産)を取得することには影響を及ぼしません。
生命保険は遺産に含まれない財産として典型的なものです。受取人として被相続人以外の者が指定されている場合には,その者の固有の財産として,相続と関係なく,取得することができます。
上記の相談例で,被相続人の生命保険の受取人に被相続人の配偶者が指定されている場合には,相続放棄をしたとしても,生命保険を受け取ることができます。但し,受取人として被相続人本人が指定されている場合には,生命保険も相続人の財産(遺産)となりますので注意が必要です。
また,死亡退職金については,会社の給与規定に「遺族を受取人」とする旨規定されていることが多いかと思います。さらに遺族の定義として,第一順位に配偶者,第二順位に子第三順位に…など,民法の相続に関する規定とは別個の定義がされていることがあります。この様な場合には,死亡退職金も,受取人として指定された者の固有の財産となると解され,相続放棄をしたとしても,受取人において取得することができます。

以上のように,被相続人の死亡後に被相続人に借金があることが判明した場合でも,相続放棄によって,相続人が借金を背負うことを回避することができます。
しかし,相続放棄は,被相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月(この期間を熟慮期間と言います)以内にしなければなりませんので,注意が必要です(民法915条1項)。但し,3ヶ月では判断がつかないという場合には,家庭裁判所に熟慮期間の伸長を求めることができます。
相続放棄をするか否かは,相続人の今後にとって極めて大きな影響を及ぼします。
相続放棄に関して,少しでも迷うことがありましたら,一度当事務所までご相談下さい。